ひさびさにアキバに行った。なんとなく行ったのだが、良いのがあれば買いたいなぁと思っていたのは「ジョギング用イヤホン」「NASキット(あるいはminiITX用ケース)」「小型キーボード」だった。
ぼくは1時間ほど歩き回った挙句、結果的に何も買わなかった。

理由は単純で、「ネットで買ったほうが安く良いものが買えるかも」と思ってしまい購入まで踏み切れなかったのだ。このネット購入のコスト的優位性への信仰は、「店舗のメリットは手に触りすぐ手に入れられるという点であり、価格的なメリットは存在しない」というほど強い。

しかしよくよく考えてみると、店舗で買うことが必ずしもコスト高にならないかもしれない、と思った。

ぼくが考えるに、店舗だとコスト高になる理由は以下の通りである。

  1. 在庫リスク分、価格が上乗せされる
  2. 輸送コスト分、価格が上乗せされる
  3. 価格競争がネットより起きにくい
  4. 1.~3.の価格差により商品は売れ、一層値段を下げることができる

1. 在庫リスク分、価格が上乗せされる

店舗は倉庫に比べると在庫が置きづらい。したがって大量にものを置けず、価格が下がらない。というわけだ。

しかし、日進月歩で商品の切り替えや価格低下が起きるIT系の品に置いて、大量のものを置けないというのがどれだけのリスクになるのか、僕にはイマイチ分からない。IT系のものは容量に対して価格は高い。それほど大きな問題ではないのでは、という気もする。

店舗では商品を配置する手間というのがある。しかし、ネットでも結局在庫を正しく管理し、それをピッキングする人員が必要で、消費者向けのサイトを作る必要がある。配置コストによるネットの優位というのは、この差異でしかない。

2. 輸送コスト分、価格が上乗せされる

店舗に運ぶだけの輸送コストがかかる。

…と漠然と思っていたが、よくよく考えると個人の家に個別に運ぶ方が金がかかるのが道理である。Amazonプライムの送料無料ですっかり感覚がマヒしていたが、結局この輸送費はAmazonが、あるいは運送会社が企業努力で捻出したものに過ぎない。「多く買われる」から可能なだけだ。

3. 価格競争がネットより起きにくい

結構重視していた要素だ。ネットはいろいろなサイトを少ない労力で見ることができるので、消費者はより安いものを見つけることができる。そうすると企業は商品を安くしないと売れない。
一方店舗においては、消費者は「同一店舗内での、商品の差異」を重視しがちだ。だから店舗販売では、高い商品を掴みやすくなる。限界ギリギリまで安くする必要が店舗ではない。

しかし、とりわけアキバでは、似たような商品を扱う店舗がひしめいている。アキバでは目利きの消費者が集まり、価格差は売上に影響する。しかもアキバではネット販売と親和性の高いものが多く売られているため、ネットの価格とも競争しているだろう。
その意味で、アキバ内では価格競争はかなり激しく起きているだろうと思われる。

4. 1.~3.の価格差により商品は売れ、一層値段を下げることができる

と思っていたのだが、これも結局は分からない話だ。秋葉原は大変な盛況で、買い気のある客で賑わっていた。

つまり…?

別にそれぞれ精査はしていない。また、複合的だから調査は困難だろう。

よって、この記事に大した意味はない。「店舗でもネットより安いことがあるかもしれないな」という呟きをただ文章でまとめただけだ。

でもいいじゃない、そういうブログなんだから。